「社労士のための社員満足度診断」ホームページへアクセスを頂き誠に有り難うございました。
この度の「社労士のための社員満足度診断」の発刊に当たりご挨拶をさせて頂きます。
企業が維持・成長していくためには、適切な企業運営が行われこれに伴う利益を得ることが必要です。
そしてこれを可能にするのはあくまでも経営陣の「マネージメント」とこれの善し悪しによって左右される社員等の「やる気」です。
経営陣のマネージメントはどうあるべきか。
旧陸軍の戦術教範である「作戦要務令」によれば「指揮の要訣は、部下軍隊を確実に掌握し、明確なる企図の下に適時適切なる命令を与えてその行動を律する。」と説き、部下や指揮下組織を動かすためにはこれらを「確実に掌握する。」ことから始まるとしております。
部下を確実に掌握するためには、「社員満足度」(Employee Satisfaction)を知ることが最も有効な手段とされており欧米はもとより国内でも多くの企業等で採り入れられております。
「社員満足度調査」や「従業員満足度調査」という言葉はこれまでにお聞きになったことがあると思います。
労務管理の専門家である社会保険労務士は、満足度調査で終るのではなく、これに基づき的確なアドバイスを行うことができることから「診断」が適切であるとの判断のもと本書では「社員満足度診断」という用語を用いております。
社員満足度診断を手がける上においてどうしてもやらなければならないのがデータ処理です。
これをデータ処理の専門家にお願いしたのでは「かゆいところに手が届かない。」、「時間がかかる。」、
「高い費用が発生する。」等の問題があります。
そこでこれまで当事務所で行ってきた従業員満足度調査の要領を統合・整理し普通にパソコンが使える社会保険労務士であれば誰でもできる社員満足度診断要領の一案を確立しました。
本書は、アンケート調査につきものである「Σ」等を用いた数式は一切使用せず、数式部分はパソコンにお任せし、パソコンでどのように処理されているかについては関知することなく必要な結果のみを活用することに徹しております。
本書では「Windows 7」並びにMicrosoft社の「Office2010」及び「Paint」を用いた診断要領等を解説しており専用のソフト等は一切使用致しておりません。
Excel2010、Word2010、Powerpoint2010及びPaintの基本的な操作ができる程度の基礎知識があれば、具体的な操作等はきめ細かな図解をもって解説しておりますのでご安心下さい。そういう筆者も統計学やコンピュータ技術に秀でているのではなくごく平均的なパソコンユーザーに過ぎません。
是非、本書によって、
□ 社会保険労務士としての業務領域の拡大
□ 顧客に対する根拠に基づく労務管理の提供
□ 他の社会保険労務士等との差別化
等に役立てて頂けることを願っております。
「社労士のための社員満足度診断」は、次により構成されております。
1 社員満足度診断−基礎編
2 社員満足度診断−実習編
3 社員満足度診断−資料編(DVD版)
4 社員満足度診断−データ編(DVD版)
まず「社員満足度診断−基礎編」で診断の概要及び基本的実施要領を、そして「社員満足度診断−実習編」で実際の診断をシミュレーション形式で実習してその具体的要領を取得して頂きます。
また、「社員満足度診断−資料編」(DVD版)には社員満足度診断に必要な資料を、そして「社員満足度診断−データ編」(DVD版)には、「基礎編」及び「実習編」の全てのデータを収録しております。
まだまだ改善すべきところも残っていると思いますが、とりあえずこの度多くの社会保険労務士の皆様に活用して頂きたくご提供することとしました。
本書によって社員満足度診断要領をマスターされ社会保険労務士として益々ご活躍されることを祈念申し上げます。
平成25年1月10日
特定社会保険労務士
板 垣 眞 一